タカノホームで建ててくださったお客様の家に伺うと、書棚や飾り棚の上に、タカノが提案した図面を飾ってくださるのを、よく目にします。「飾ってくださってるんですね?」と聞くと、「もちろんです!宝物ですから」というお答えをいただき、胸がグッと熱くなります。
パソコンのCADが描く無機質な線では、これから始まる暮らしのイメージがわかないからと、ライフスタイルデザイナーたちが工夫を凝らし設計士とコラボしながら、提案している図面を、お客様はしっかりと受け取ってくださっているのだなと、幸せな思いがするのです。
そう、お客様にとって、そしてタカノにとって設計図はタダの図面ではありません。
お客様とスタッフが何度も話し合いを重ね、時間とエネルギーとこだわりを注ぎ込んだ、いわば“幸せ探しの軌跡”とも呼べるものがこの図面だと、タカノでは思っています。だから、時間がかかるなんていう小さな理由で、このやり方を変えるつもりはさらさらありません。
家づくりは、まず“敷地を読む”ことからスタートします。
光の道、風の道、隣家からの目線、道路からの目線、眺望など、様々な観点から敷地をチェック。それらの要素をにらみながら、居住空間、駐車スペース、ガーデンスペースなどを大まかに割り振っていきます。さらに居住空間の中を、「みんなが集まるところ」「家事をするところ」「ものを収納するところ」などに分けていきます。
土地にはそれぞれ個性があり、たとえ坪数と形が似通っていたとしても、取り巻く環境は皆違っています。人間と同じように様々なかおを持っているのに、既存の間取りを押し込んでしまっては、土地の個性が生きてきません。“世界でただ一棟の我が家”と心から感じながら、楽しく家づくりをするには、この敷地を読む作業≪ゾーニング≫が欠かせないのです。
ゾーニングが完了したら、いよいよ実際のプランづくりに入っていきます。
タカノのご提案の特徴は、間仕切りを少なくして、小さくても広く暮らせる空間を生み出すことです。
かつての家づくりでは冷暖房効率を高めるために、部屋ごとに区切る傾向がありました。高い天井や吹き抜けなどは「光熱費がいくらかかるか分かったものじゃない!」と敬遠されたものです。
しかし、タカノではエアパス工法を採用していますので、壁の中を空気が動き、室温を一定に保ってくれます。そのため、自由に間仕切りのない空間づくりができるようになりました。また、廊下をできるだけつくらないこと、ドアではなく引き戸にすることで開放できる空間にすることなども、“広く暮らす”ための工夫のひとつです。引き戸には、小さなお子さんの指はさみを避けるため、自動的に閉まる引き戸クローザーを採用しています。
間仕切りをなくすことによって、家の中がひとつにつながり、どこに居ても家族の気配が感じられる。そのことによって、自然に会話が生まれ、心が通い合う。家族の絆がより深まることを願って、タカノではプランニングをしています。
基本プランと同時に、床材、壁材、照明、カーテン、家具などをどうするか、家の印象を左右するディティールを、ひとつひとつ決めていきます。
“神は細部に宿る”という言葉があるように、家づくりでもディテールはとても大切。たとえば「かわいい感じにしたい」と言っても、「大人かわいい」、「ナチュラルかわいい」、「キッチュにかわいい」など、ニュアンスの違いで仕上がりは全く変わります。
「漠然としたイメージはあるけれど、そこまで厳密に伝えられないわ」と仰る方も大丈夫!そのためのライフスタイルデザイナーなのですから。どうぞ彼女たちにあふれる思いをぶつけてください。デザイナーと話し、触発され、一緒に考えているうちに、「家づくりって深いなあ、そして楽しいなあ」と思うように、きっとなられていることと思います。